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展覧会の予備知識

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展覧会の予備知識

14公益社団法人日本犬保存会の主催する展覧会は、日本犬種の保存、犬種の向上と普及、そして会の発展と存続を目的に開催されています。大勢の日本犬愛好家が手塩を掛けて育てた自慢の犬を出陳し、競い合っています。国の天然記念物にも指定されている日本犬の展覧会は、目前で見ると迫力があり、見る人を魅了します。柴犬を飼ってみようと考えている方、興味のある方は、一度展覧会に来て見学してみては如何でしょうか。見学のみであれば入場は無料です。開催日や場所は日本犬保存会のホームページで案内されています。

開催場所
支部が置かれている各都道府県
開催時期
春季展 3月上旬から5月上旬ごろ
秋季展 9月中旬から11月中旬ごろ
全国展 11月中旬頃
出陳資格
日本犬保存会に登録されている犬で、所有者は日本犬保存会の会員であること。
譲り受けた犬は所有者変更がなされていること。

<公益社団法人日本犬保存会とは>

1928年(昭和3年)に設立された文部科学省所管の公益社団法人で、日本最大規模の単独犬種団体です。天然記念物である日本犬の保存を目的に設立され、犬籍簿の管理(血統書の発行管理)や展覧会の主催等、現在も日本犬の保存と発展に関する中心的な役割を果しています。

●審査区分と評価

1.審査区分

犬種の大きさの区分である「型」(柴犬は小型)、性別区分の「部」、年齢区分の「組」に分けられています。小型の年齢区分は以下のようになります。全国展には幼稚犬、幼犬組はありませんので、若犬以上の出陳となります。

幼稚犬組 生後4ヶ月未満
幼犬組 4ヶ月以上 7ヶ月未満
若犬一組 7ヶ月以上 1年未満
若犬二組 1年以上 1年6ヶ月未満
壮犬組 1年6ヶ月以上 2年6ヶ月未満
成犬組 2年6ヶ月以上

2.評価の種類

10出陳犬の評価は、絶対評価である「評価」と相対評価である「席次」の二通りがあります。「評価」は良いほうから順に「優良」「特良」「良」「可」となり、日本犬標準に基づき判定されます。「席次」については、各審査区分「評価」の中で、より日本犬標準に近いと評価された出陳犬から順に「一席、二席・・・」となります。
これらをあわせて「優良一席」「特良一席」というように表します。但し、幼稚犬、幼犬組には席次を付けず、「評価」のみとなります。

3.賞制

支部展・連合展
幼稚犬賞 幼稚犬組で、幼稚優(幼稚犬組の優良)の評価を受けた犬全てに授与される。
幼犬賞 雄・雌各幼犬組の出陳頭数の5割に相当する上位評価の犬で 幼優(幼犬組の優良)の評価を受けたものに授与される。
若犬賞  
壮犬賞  
成犬賞 若一・若二・壮犬・成犬の各組の優良評価を受けた犬の中から、各組雄・雌ごとの出陳頭数の3割に相当する上位評価の犬に授与される。
日保本部賞 各部、成犬賞・壮犬賞を授与された中から、特に優秀な犬が選ばれ授与される。

 

全国展 (全国展では各組ごとの頭数が50頭を超えた場合、複数の「班」に分け、席次が決められます)。
若犬賞  
壮犬賞 若一・若二・壮犬・成犬の各組・各班の出陳頭数の1割に相当する上位評価の犬に授与される。
成犬賞  
最高賞 雄・雌共に成犬組各班の一席犬の中から1頭を選出し、雄・雌で競った結果、上位になった犬に授与される。
準最高賞 「最高賞」と反対性の犬に対して授与される。

4.日本犬標準(スタンダード)

日本犬標準は、「日本犬の特徴特質を基として将来作出されるべき日本犬の進路を示すもの」として、日本犬保存会によって昭和9年(1934年)に小型、中型、大型の3型に区分して制定されました。展覧会では、この日本犬標準に基づき審査されます。

5.日本犬標準の審査基準(柴犬抜粋)

一、本質とその表現
悍威に富み良性にして素朴あり、感覚鋭敏、動作敏捷にして歩様軽快弾力あり。
悍威とは、気迫と威厳、良性とは、忠実で従順。素朴とは、飾り気のない地味な気品と風格を言い、日本犬が生まれながらにして持つ根本的な性質を言い表しています。そして、鋭敏な感覚をもち、動作は敏捷、軽快で、弾むような歩様が求められます。
二、一般外貌
全体的な外観のありさまで、雄は雄らしく、雌は雌らしくという、雄と雌の性の特徴を重視。
体高は雄38~41cm、雌35~38cm。体躯はバランスよくまとまり、骨格は緊密。筋腱は発達して力強い体質であること。体形は雄、体高100に対して体長110という比率でやや長方形の体型です。雌はこれ比べてやや体長が長めになります。
※体高=前肢の接地面から、肩甲骨上端のやや後方まで被毛を圧して測った長さ。
三、耳
頭部に調和した大きさで、内耳線は直。外耳線はやや丸みをおびた不等辺の三角形で、やや前傾してピンと立ちます。
四、目
やや三角形で、目尻が少しつり上がった力のある奥目で、虹彩が黒色のものや反対に淡い色合のものは好ましくありません。濃茶褐色が理想です。
五、口吻
豊かな頬から締まりのよい吻出しで、鼻筋は直線。口元は丸みを帯びて、ほどよい太さと厚みを持ち適度なストップがあります。
口唇はゆるみがなく、一直線で引き締まります。鼻の頭は、有色犬は黒色。白色犬は、黒っぽい褐色になります。歯牙は、歯数42本でよく発達して、上下のかみ合わせも正常であることが求められています。歯数の足りないものや、舌に斑のあるものは好ましくありません。
六、頭と頸
額は広く、頬の部分はよく発達し、頸は適度な太さと長さを備えて、しなやかな力強い筋肉を有しています。
七、前肢
前肢は、肘を胴体に引き付け、体幅と同じ幅で地面に接します。前繋は適度な角度を備えて、指部は締まりよく握ります。
八、後肢
大腿部はよく発達し、飛節は適度な角度でねばりのある強さを備え、腰幅と同じ幅で接地します。趾は締まりよく握ります。
九、胸
前胸はよく発達し、あばら骨は、適度に張って楕円形(卵型)を示します。胸深は、体高のほぼ半分位ですが、浅くても45%以上は必要です。
十、背と腰
背は背部から、腰部尾の付け根までが直線です。腰部は頑丈で、歩様の時に腰の上下や横振れ運動をするものは好ましくありません。
十一、尾
適度な太さで力強く、巻尾か差尾になり、長さはその先端がほぼ飛節に達します。巻尾は、字句のとおり巻いています。差尾は、巻かずに前方に傾斜したもの。
十二、被毛
裏毛は硬く、直状で冴えた色調を持ち、下毛は綿毛といわれて淡い色調で軟らかく密生した二重被毛となっています。尾の形はやや長く開立しています。日本犬の毛色には、胡麻、赤、黒、虎、白の五毛色があります。
柴犬の理想的な毛色は、赤、黒、胡麻ですが、赤は全体の80%強を占めています。
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